第6回:ジュエリーが生まれ変わる準備!「ツリー」作りと鋳造(キャスト)の裏側

こんにちは、WAIJEWERLY(ワイジュエリー)です。
ジュエリーショップに並ぶ、きらきらと輝くゴールドやプラチナの指輪たち。これらが「どうやって作られているか」を詳しく知っている方は、きっと少ないのではないでしょうか。
近年では、最新の 3D プリンターを使って精密な「樹脂の原型」を作る技術が主流になっています。しかし、当然ながら樹脂のままでは指輪として身につけることはできません。この樹脂の原型を、本物の貴金属へと生まれ変わらせる魔法のような工程が「鋳造(キャスト)」です。
今回は、普段は見ることができないジュエリー制作の裏舞台、「ツリー作り」と「フラスコへのセット」という、鋳造の命とも言える準備工程を分かりやすくご紹介します!
「オーダーメイドのジュエリーってどうやって形になるの?」「見えない工程で品質はどう変わるの?」といった、みなさんの疑問にもお答えしていきます。
みなさんの疑問にお答えします!
Q1. 3D プリンターで作った樹脂が、どうやって本物の金やプラチナになるの?
「樹脂を金属にコーティングするの?」と思われるかもしれませんが、実は違います。ジュエリー業界では「ロストワックス鋳造(ちゅうぞう)」という伝統的かつ高度な技法が使われています。
簡単に言うと、「樹脂の形をそのまま型取りし、その樹脂を熱で溶かして無くして(ロスト)、空いた空洞にドロドロに溶けた金属を流し込む」という方法です。
- 樹脂で原型を作る
- その周りを特殊な石膏で固める
- 加熱して中の樹脂だけを焼き消し、精密な「空洞」を作る
- その空洞にゴールドやプラチナを流し込む
この方法を使うことで、3D プリンターで表現したコンマ数ミリの繊細なデザインや模様が、そのまま本物の金属へと置き換わるのです。
Q2. ジュエリーの「ツリー」ってなに? なんでわざわざ木みたいにするの?
鋳造を行う際、指輪を1本ずつバラバラに金属に変えるのは、実はとても効率が悪く、金属の温度管理も難しくなってしまいます。そこで行うのが「ツリー(湯道)作り」という工程です。
中心にある太いワックス(ろう)の棒を「幹」に見立て、そこに指輪の原型を枝のようにいくつも溶接していきます。その姿がまるで木のように見えることから、私たちはこれを「ツリー」と呼んでいます。
ここで、WAIJEWERLY の工房の様子を少し覗いてみましょう。

写真を見ていただくと、円筒形の金属の筒(フラスコ)の中に、緻密に組まれたツリーがすっぽりと収まっているのが分かります。
なぜわざわざ木のような形にするのでしょうか? それは、溶けた金属がすべての指輪の隅々まで、均一かつスムーズに流れ込むようにするためです。 「幹」から「枝」を通って、一瞬で金属が指輪の形へと行き渡るルートを作っているのです。このツリーの組み方が悪いと、金属が途中で固まってしまったり、気泡が入ってしまったりする原因になります。職人の経験と計算が光る、非常にシビアな工程です。
Q3. 見えない工程だけど、どこのお店で作っても同じじゃないの?
「完成してしまえば、裏でどう作られていても関係ないのでは?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。しかし、ここが WAIJEWERLY が最もこだわっているポイントです。
多くのジュエリーブランドやショップでは、この「鋳造(キャスト)」の工程を外部の専門業者に委託(外注)しています。デザインや原型の作成だけを自社で行い、金属にするのは別の工場、という形が一般的です。
しかし、WAIJEWERLY では、この過酷で専門的な設備が必要な「鋳造工程」も、自社工房内で責任を持って行っています。
自社に本格的な鋳造設備を備える「3つの理由」
- 妥協のない品質管理ができるから 金属を溶かす温度、石膏を焼き上げる時間、金属を流し込む圧力。これらはその日の気温や湿度、金属の種類(18金なのか、プラチナなのか)によって微妙な調整が必要です。自社で行うからこそ、一切の妥協を許さない完璧な状態で鋳造をコントロールできます。
- お客様の大切な想いを途切れさせないから オーダーメイドやリフォームのジュエリーは、お客様にとって世界に一つだけの宝物です。「私たちの目の届く場所で、私たちの手で、本物のジュエリーへとお仕立てしたい」。その強い想いがあるからこそ、見えない裏側の工程も外注せず、自社工房の職人が魂を込めて作業しています。
- スピーディーで柔軟な対応ができるから 外注による輸送の手間やタイムラグがないため、お急ぎのご要望にも柔軟に対応可能です。また、万が一の微調整が必要な場合も、その場ですぐに職人同士が連携して修正・改善を行うことができます。
小さなジュエリーショップの規模を遥かに超えた、本格的な大型の鋳造設備と技術力を備えていること。これこそが、WAIJEWERLY の大きな強みであり、スケール感なのです。
今回のまとめ:見えない輝きの土台
普段、みなさんがジュエリーショップの店頭で目にする指輪たちの「お母さん」とも言えるのが、この不思議な形をした「ツリー」です。
フラスコにセットされたツリーは、このあと高温の炉で何時間もかけて焼き上げられ、そして真っ赤に溶けたゴールドやプラチナが注ぎ込まれます。一発勝負の、まさに息をのむような緊迫した瞬間です。
目に見えるきらめきやデザインの美しさはもちろん大切です。しかし、WAIJEWERLY が本当にお届けしたいのは、「見えない土台の工程から、一歩も妥協せずに作られた」という圧倒的な安心感と品質です。
次回は、いよいよこのフラスコにドロドロの金属を流し込む、熱気あふれる「鋳造(キャスト)本番」の様子をお届けします!職人の技が火花を散らす、感動の瞬間をぜひお楽しみに。
ジュエリー選びやオーダーメイドに関するご質問、ご相談はいつでもお気軽に WAIJEWERLY までお問い合わせください。




